神奈川県藤沢市にある湘南白百合学園中学・高等学校は、キリスト教(カトリック)の精神に基づいて中高一貫の女子教育を行っている学校です

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朝礼での先生のお話(2)

2017年11月22日 (水)

毎週水曜日は、朝礼時に各先生方が今まで体験してきたこと、感じてきたことをお話しする時間が設けてあります。11月15日に話された内容(一部省略)を以下に掲載します。

『皆さんは、様々な科目を勉強していますが、「これって、将来何の役に立つのだろう?」と考えたことはありませんか。私は、高校2年生まで数学が必修でありましたが、高校1年生まではそれほど感じなかったのに、高校2年生になると数学に限界を感じ、高校3年生では数学を選択しないと決め、私立文系の道を進みました。
 17歳の三月以降、今日まで、私は「因数分解」も、「平方根の計算」も、「サイン、コサイン、タンジェント」も、「ベクトル」も使う機会は全くなく、使わなかったからといって困ったことはありません。あれらの単元は何のために学ぶのでしょうか?これで、話をやめると、職員室に戻った私は、数学の先生方から冷ややかな目で見られることでしょう。なので、もう少し話をします。

(省略)

 「跳んで跳んでゴール」も「二人三脚」も、「パン喰い競争」も体を動かすことの楽しさや、仲間と協力することの大切さを知るきっかけの一つなのでしょう。学校で習うことは、それぞれの分野を知るための糸口でしかありません。そして、将来何の役に立つのかは、それぞれの人生によって異なることでしょう。
 どの世界であっても、ある一線を越えると、面白さや、奥深さが見えてくると思います。スポーツも芸術も勉強も、「その他大勢」と同じラインにいては、その分野で周りから注目されることもなければ、自分自身でさえ、その道が向いているのかいないのかということに気づくこともありません。皆さんが所属している部活動の中で、「あの人凄いな」と感じる人は、「その他大勢」とは一線を画しているはずです。「努力が全て」なんて青臭いことを言うつもりはありません。生まれ持った才能やセンスも勿論影響していることでしょう。しかし、才能やセンスだけでは「その他大勢」と同じラインから、さらに上の段階に行くことはできません。「凄いな」と思う人は、一線を越えるために「本気でやっている」人だと思います。
 私は、古典・書道という道を見つけたので、今さら数学にまで手を広げて、もう一度やり直してみようとは思いません。しかし、皆さんにはまだ時間があり、可能性があります。中1から高3まで、それぞれの置かれた状況で本気で取り組むことで、自分の適性を知り、「おもしろいな」、「もっと知りたいな」、「一生続けていきたいな」と思えることを見つけてください。』

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