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園長の「給田だより」(2015年6月号)

2015/06/01 12:46:28

「君はいま何時?」  ~三つの「ゴールデンタイム」 ~

4月13日、「思いもよらぬ人」からの手紙が自宅に。差出人は…「10年前の私自身」。「拝啓この手紙 読んでいるあなたは どこで何をしているのだろう~」、アンジェラ・アキの『手紙~拝啓十五の君へ~』の世界です。その文面とは…。

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〈10年後の松森憲二へ〉2005. 9.14

2005年の松森憲二は51歳。2015年の松森憲二は61歳。芳澍とともに約20年間を歩んだ後、いまは何に情熱を燃やしているのでしょうか? 歌?旅?それとも他の何か?

 憲二得意の「君はいま何時?」によれば、61歳は午後8時20分、まだまだこれから!とにかく 健康で、何かにチャレンジしていてください。

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 「芳澍(ほうじゅ)」というのは、前任の専門学校の名称です。私はそこで、バレーボール部とともに芳澍ピースアンサンブルという吹奏楽部のお世話役をしておりました。2005年9月、ある団体の創立50周年記念式典に招かれ演奏したのですが、周年記念のプランの一つに、各自が10年後の自分へメッセージを書き、タイムカプセルで保存された手紙が10年後の自分に届くという「10年後の私へ」という企画があり、私たちも参加いたしました。すっかり失念していましたが、手紙には、見覚えのある筆跡が残されていました。
 当時の私は、10年後には退職し、何かの趣味に生きている自分自身を思い浮かべていたようです。
 「君はいま何時?」というのは、一生(便宜上72年間とする)を一日(24時間)と置き換えて、いまの自分は何時かを知ることで、人生のどのあたりを生きているのか、をイメージしやすい発想法のことです。具体的には、自分の年齢を3で割った答が、いまの自分の時刻と考えるのです。例えば、30歳ならば、30÷3=10ですから(午前)10時、40歳ならば、13と1/3ですから13時(午後1時)20分というわけです。したがって、手紙の中の61歳は、20と1/3で20時(午後8時)   20分というわけです。
 さて、紙上を借りて、10年前の私への返信です。

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〈拝啓~五十一の松森憲二へ~〉2015. 5.19

今日で予定どおり(?)、61歳になりました。私はいま、449人の可愛い子どもたちに囲まれ、佼成学園幼稚園での4回目の春を迎えました。「佼成」を選んでくれた子どもたちや保護者の 皆さまの期待に応えられるよう、「すべては園児と保護者の笑顔のために」をモットーに、「日本一の幼稚園づくり」のために情熱を燃やしています。
 
歌や旅の楽しみは、少しの間お預けですが、  昨年あたりから「川柳」を始めました。
 
健康面では、あちこちに多少のガタを感じながらも、子どもたちや保護者の皆さんとの触れ合いに喜びを感じ、気力充実、チャレンジの毎日です。

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私はいま、二つの意味で「ゴールデンタイム」を迎えていると思っています。
 一つ目は、放送業界用語としても定着している「ゴールデンタイム」。一日のうちの「19時から22時までの視聴率が高くなる時間帯」をそう呼びますが、20時20分の私は、「ゴールデンタイム」のど真ん中です。  
 二つ目の「ゴールデンタイム」は、「さまざまな物事を行うのに適した時間または限界を示す時間」のこと。言うまでもなく、幼児期は人間形成の基礎を培う大切な時期、そして子育て期は、親にとっては人生の充実期、どちらもかけがえのない「ゴールデンタイム」です。そして、そのどちらにも関与させていただいている私も、やはり「ゴールデンタイム」を過ごしているのです。
 そんな私がいま意識していること、それは第三の「ゴールデンタイム」、「目の前の一瞬」のことです。一瞬たりとも手抜きなどすることなく、そのときどきを一所懸命に生きている、それが子どもたちの特性です。子どもたちこそ、“いま”を生きる代表選手と言えましょう。私たち大人(保護者・保育者)は、未来を担う子どもたちの「心を育てる」ために、一瞬一瞬に全力を傾注していかなければなりません。4月号で述べた「目ペコリンと目二コリン」の実践は、私にとって待ったなしの真剣勝負。「ゴールデンタイム」の極致と、心しております。
 10年前の私への手紙が、「給田だより」6月号のモチーフになることを、いったい誰が予測した ことでしょう? 仏のみぞ知る!

松森憲二拝

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