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2013年5月

園長の「給田だより」(2013年5月号)

2013/05/01 9:00:00

「気をつけなきゃ!」
  ~これが、子どもの心理なのです。~

 『ことわざ慣用句辞典』を眺めていると、「親の心子知らず」の反対の「子の心親知らず」という言葉にでくわしました。「成長していく子どもの気持ちは親には理解できないということ」を意味しているようです。確かに、そうかもしれません。

 今月この言葉を取り上げたのは、次の二つの事例をとおして、親御さん方に警告を発したいからなのです。少し大袈裟になってしまいました。しかし、あまりにも身近なことではありますが、とても恐ろしい現実(?)があることを知っていただきたいのです。

事例1 「夫婦げんか編」

 夫婦げんかのときの、子どもの心理とはどんなものでしょうか?ただし、けんかの内容は、子どもとは一切関係のないことといたします。―では、Thiking time!-

答え 「パパとママがけんかしている。それは僕(私)のせいなんだ。僕(私)がいい子じゃないから、二人はけんかしているんだ。僕(私)が悪いんだ。」

 皆さんどうでしょう?おそらく、「なんでそんなこと思っちゃうの?あなたには関係のないことなのに…。」でも、これが現実なのです。その場の空気を素直にストレートに吸収してしまう子どもは、「自分が悪い」と感じてしまうものなのです。「自分が悪い」という感情は、「自己肯定感」とは真反対の「自己否定感」であり、子どもの自信のなさにつながります。  夫婦喧嘩は犬も食わぬ。気をつけなきゃ!

事例2 「ご近所との立ち話編」

「お宅の〇○ちゃん、大きくなったわね。うらやましいわ。」「そんなことないわよ。身体だけは大きくなったけど、やることなすことグズでダメなのよ。ホント、ガッカリ。」

こんな会話をそばで聞いている子どもの心理とは?―では、Thiking time!-

答え 「僕(私)のママは、僕(私)のことをダメだと思っているんだ。」「大好きなママに嫌われたら、僕(私)はどうしたらいいんだろう。」

 事例の会話は、少し極端なものかもしれません。しかし、それに近い会話を交わすことは、しばしばあることです。大人であれば、謙遜しての発言だということはわかります。しかし、子どもは、そんな大人の心の機微(?)をわかるはずがありません。何気ないひとことで、知らず知らずのうちに、子どもに喪失感を与えているのです。気をつけなきゃ!

 他にも、大人の不用意な発言で、想定外の感情を子どもたちに芽生えさせていることがあるはずです。自戒したいと思います。

 ところで、気をつけなきゃ!と言えば、日常生活に身近な乗り物の自転車。以下は「自転車安全利用五則」です。親子共々ぜひお守りいただき、くれぐれも交通事故に遭わないよう、起こさないようお気をつけください。

①「自転車は、車道が原則、歩道は例外」

②「車道は左側を通行」

③「歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行」

④「安全ルールを守る

  →飲酒運転・二人乗り・並進の禁止

  →夜間はライトを点灯

  →交差点での信号遵守と一時停止・安全確認

→運転中の携帯電話等の使用・傘さし運転の禁止」

⑤「子どもはヘルメットを着用」

心も身体も健康で、楽しい幼稚園生活が続きますように…。       

松森憲二拝

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