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2013年10月

園長の「給田だより」(2013年10月号)

2013/10/01 9:00:00

「スポーツの秋に寄せて」
  ~ そこには、感動があるから ~

 9月8日早朝、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催都市が、TOKYOに決まりました。  私は不覚にも睡眠中にその瞬間を迎えてしまい、リアルタイムに歓喜を味わうことはできませんでした。その日は朝から、テレビ各局のニュースをはしごしたことは言うまでもありません。

 前回の東京大会(1964年)、小学4年生の私は、広島県三原市で、テレビにかじりついていました。

 49年経った今、幼稚園の園長として、国家一大事のニュースに触れることができたことは、まさに「神仏のみぞ知る」という予期せぬ出来事です。しかしながら、我が佼成の園児たちが7年後、「世紀の感動」を目の当たりにできる千載一遇の機会に恵まれたことは、この上もない喜びです。

 「2020 そのとき何歳? 夢描く」

 (2020年を迎えたその時には何歳になっているだろう?何をしているだろう?何ができるだろう?そんな人々の気持ちを表した、私の拙句です。)

 今回の招致決定が教示してくれたことの一つ目は、「プレゼンテーションの重要性」です。前回の失敗を糧に、今回の招致活動においては、周到なプレゼンテーション対策を行ったようです。日本人には不得手と言われる表現力を磨いたことが、招致成功への大きな要因だったということは、今後の教育のあり方に、一つの方向性を与えてくれています。園児たちの、「生活発表」「表現活動」等に、これからも関心を寄せていくつもりです。

 二つ目は、「お・も・て・な・し」です。今回、日本人ならではの心として、世界に向けて大きく発信されました。ディズニーリゾートの例を持ち出すまでもなく、(教育も含めた)広義のサービス産業において、見返りを求めないホスピタリティー精神は、大切なものとされています。市政改革を進めている林文子横浜市長の著書『共感する力』で、“共感”とともに強調されているのが“おもてなし精神”であり、また、『県庁おもてなし課』(有川浩著)も、先頃、映画化されました。「おもてなし」は、「今でしょ!」「じぇじぇ」「倍返し」らと、今年の流行語大賞を争うかもしれませんね。

 三つ目は、「チームジャパンの力」です。さまざまな立場の人が、ともに情報を共有しながら一つの目的に向かって歩むことの尊さと喜び。あの瞬間の現地及び日本国内での数々のガッツポーズは、まさに感動の極致だったと思います。

 ところで10月、スポーツの秋。〈イベント〉と〈アスリート〉に関する、身近な話題を二つ。

 まずは〈イベント〉。言うまでもなく、運動会です。園児たちは、現在、10月13日の運動会に向けて、可愛らしく、逞しく、そして頼もしく、   精一杯練習に取り組んでいます。昨年のロンドン五輪で多くの感動をもらった私は、頑張る園児たちにエールを送る意味で、佼成の運動会を「給田オリンピック」と呼ぶようになりました。今年の給田オリンピックの成功も、ひとえにチーム佼成(保護者と教職員)の結束力にかかっています。お力添えを、心よりお願いいたします。

 次は〈アスリート〉。来年度の世私幼大会の頂点(クイーン)を目指して日々活動している、本園後援会の唯一の活動団体である、佼成学園幼稚園ママさんバレーボール部です。ママさんバレーの魅力とは何でしょうか?今年度の大会を終えて、メンバーから寄せられた数々のコメントが、雄弁に物語ってくれています。一部ですが、4名の生の声をご紹介いたします。

「親になったらできないだろうな、と思っていた『自分を楽しむ』ことができました。」

「この年齢で、一つの目標に向かって皆で励まし合いながら努力していくことはとても貴重で素敵な体験です。子どもたちが応援してくれるのがとても嬉しいです。勝った時の喜びは格別です。」

「バレーボール初心者で始めました。新しいことにチャレンジするのはやっぱり勇気がいりました。でも、実際に体を動かして汗をかくことはとても気持ちがいいです!仲間あってのバレーボール。なかなかできない経験に喜びを感じています。」

「子どもを産んで、スポーツからだいぶ遠ざかっていましたが、バレー部に入り継続的に身体を動かすことで、心と身体がリフレッシュされました。良き仲間にも出会い、幼稚園生活がとても楽しいものとなっています。」 etc.

 スポーツの醍醐味、それは「感動」。記憶に残る2013年の秋を、さあご一緒に! 

松森憲二拝

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