男まさりからたおやかな女性へ
2016年2月26日 (金)
2月26日(金)の午後に、卒業生の中野裕弓先生を講師にお招きして、
先生方の勉強会を開きました。中野先生は外資系の銀行からヘッド
ハンティングされて、日本人が珍しかった1990年代の世界銀行本部で、
人事カウンセラーを長くお勤めになりました。退職後は企業コンサルタント
として活躍する一方、高校生を対象としたセミナーを主宰、幅広く人間教育
をなさってこられました。教員対象の勉強会でしたが、多くの方にご紹介した
い内容でしたので、そのほんの一部ですが、ここに載せることにしました。
中野先生がヘッドハンティングされた世界銀行は、ヒエラルキーの決まった
学歴社会であり、競争社会でした。先生は日本の短大卒。でも、銀行内で
高い評価を受けました。周りの人たちは、みんな疲労しきっていたのに、先生
は明るく元気に仕事をしていたからです。先生は気づいていました。時代は
変わった。仕事ができるのは当然のこととして、競争に勝つ強さや頑張る根性
よりも、素直で、無邪気で、愛嬌のある人間の方が組織を活性化できる、と。
明治に創立された伝統ある女子校は、当時の男性社会に風穴を開けるべく、
男性に伍していく力強さを追求しました。しかし、今は男女平等参画社会。
いま、求められているリーダーシップとは何か。先生はズバリ、「母性のある人、
男女を問わず」と明言されました。思いやりにあふれた、愛のあるリーダーが
求められているのです。
まさに本校が標榜する「サーヴァント・リーダーシップ」そのものです。
先生の体験をまじえたユーモアたっぷりのお話に、大いに笑いながら、教員
一同はあらためて生徒と学ぶ意欲を高めました。