平成29年4月19日 5年読書会 =百人一首=
2017年4月26日 (水)
【5年生,図書】
百人一首とは、百人の歌人から、それぞれ和歌を一首ずつ選んで編さんされたものです。百人一首の和歌の数々には、低学年の頃から五色百人一首を通して親しんでいますが、今回は百人一首そのものの成り立ち、歌人について、神奈川県かるた協会の牧野先生に教えていただきました。
百人一首を編さんしたのは、藤原定家。宇都宮頼綱の依頼により、京都(嵯峨)の別荘のふすまを飾る「色紙」にかかれる和歌を選んだことが始まりです。
百人一首の1番(天智天皇)と2番(持統天皇)、最後の99番(後鳥羽院)と100番(順徳院)の作者は、それぞれ親子です。年代の古い人から順に番号がついています。天智天皇と順徳院の間は、約600年もの年数で隔てられています。
かるたを早く取るための早覚えの方法も教えていただきました。上の句と下の句の関係、上の句の何字かを読まれただけで取れるようになる方法です。
実際に源平合戦(2組に分かれて取るチーム戦)を体験しました。
百人一首の成り立ちを知り、歌人に思いをはせると、和歌がとても身近なものに感じられてきました。何年もの間、詠まれてきた和歌を、日本の文化として大切にしていきたいと思います。
《春の歌》
君がため 春の野に出でて 若菜つむ わが衣でに 雪はふりつつ 光孝天皇
人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける 紀貫之
高砂の 尾上の桜 さきにけり 外山のかすみ 立たずもあらなむ 権中納言匡房
もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし 前大僧正行尊
花の色は 移りにけりな いたづらに わがみ世にふる ながめせし間に 小野小町
ひさかたの 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ 紀友則
花さそふ 嵐の庭の 雪ならで ふりゆくものは わが身なりけり 入道前太政大臣
いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな 伊勢大輔