平成29年11月7日 3年生 読書会 詩人まどみちおさんの世界
2017年11月20日 (月)
【3年生,図書】
11月7日、3年生が読書会を行いました。
「詩人まどみちおさん」と言うと、子供たちのほうから「知ってる!」という言葉が返ってきます。1年生の時から暗唱で親しんでいる詩が多くあるからです。
まどみちおさんは、2014年104歳で亡くなられました。まどさんの詩集の編集者だった松田素子さんが来てくださり、まどみちおさんについて話してくださいました。
「すごいなあ。」「びっくりしたなぁ。」「しらんかったなぁ。」「ありがたいなぁ。」と、まどさんの口癖は、いくつになられても変わらなかったそうです。周りの景色の中に、生き物たちの営みの中に、自然の中に、深い眼差しをむけていらしたまどさんの様子がよくわかる口癖です。
松田さんは言います。
「今の世の中、なんでも早く早くというけれど、ゆっくりでいいんだよ。ゆっくりの過程の中に大切なものが詰まっているんだよ。」
「花が咲いているとすれば、その花が咲くまでの間の物語がある。また、花が咲いている、その地面の下には根っこがあり、その花を支えている。目には見えないけれど、ある、という部分を言葉で表現したものが詩です。」
「人が、何か目標に向かって歩む時、見えない部分にどれだけ力をそそいだのか、その過程が大事です。あきらめないこと、何か(夢)をつかむ時の握力を強くすること、それが、自分自身の支えになります。」
「わたしに会うのは、これで最初で最後です。出逢いを大切にしてください。なんでも、一回きり、という気持ちでいてくださいね。」
松田素子さんは、編集者であると同時に著書も多数ある作家・翻訳者でいらっしゃいます。
この日、松田さんが伝えてくださった言葉の数々の中で、涙ぐむ児童の姿もありました。松田さんの言葉の力によって、また一つ子供たちが成長したようです。