6年生 家庭科×ICT
今年度、新型コロナウィルス感染対策予防の観点より家庭科では例年通りの調理実習ができません。
そこで6年生家庭科とICTのコラボレーションで「森ミシュランコンテスト」というイベントを企画し開催しました。
このコンテストではパフォーマンス課題として自分たちがレストランを開業する時の一押しのメニューを考え、そのメニューを栄養学専門の先生に評価していただくというものです。
今回この企画にご協力頂いたのはApple Distinguished Educatorとして活躍されている福岡県にある西南女学院大学の手嶋英津子先生(栄養学)とそのゼミの学生の皆様です。
(準備)
発表資料を作るためにはしっかりとした内容を考えることが大事です。いきなり発表資料を作るのではなく、8人のグループでメニューを検討していきます。このメニューも自分たちが食べたいものという基準だけで作るのではなく、栄養バランス(一汁三菜)や彩りなども考慮しながら進めていきます。栄養バランスを学ぶために手嶋先生のチームが制作したiPadのアプリも活用しました。
いよいよメニューが考えられたら、iPadのアプリであるKeynoteを使って発表資料の制作をしていきます。ここでは見やすいスライドデザインや色遣いなどをICTの授業で学んだ上で、グループで分担してスライドを作っていきます。6年生はApple Pencilも有効に使って素敵なスライドを限られた時間で作り上げていきました。
(本番)
本番の日がやってきました。大学とはZoomを使って繋ぎ、発表資料は共有する形で手嶋先生たちに見て頂きます。専門の先生に見ていただくということで緊張感にあふれた子や、休校中に慣れたZoomを使っているので特に緊張しない子など三者三様でしたが、各自、今自分たちができることを精一杯やり遂げてくれたかと思います。発表中、間違ったことを言ってしまったり敬語を使いすぎておかしなことになってしまった子もいましたが、その一生懸命さは何にも替えがたい価値のあるものだと私たちは信じています。
最終的に各クラスごとに最優秀賞、そして優秀賞を手嶋先生に決めて頂きました。初等部生の発表を専門家の視点でしっかりと分析し、結果に向けての検討を重ねて下さったその手嶋先生の真摯な姿勢に引かれるように、子どもたちも最後まで集中を切らすことなくイベントに臨むことができました。
(感想:振り返りシートからの抜粋)
・最優秀賞になれてよかったです。秋にこだわって作ったので、それをほめてもらえて嬉しかったです。質問コーナーもとてもためになりました。
・みんなイラストや写真を上手く使っているので、これから私もうまく使えるようにがんばります。
・みんな栄養のことをよく考えてプレゼンが作られていたと思った。
・ZOOMだったので、あまり緊張はしなかった。最後の質問でレシピが増えて嬉しかった。
・オール三つ星と言われ、とても嬉しかった。
・全ての班で画像やアニメーションをうまく使えていて、いい発表だったと思う。
・ごま600g(本当は60g)と言ってしまったことは、本当にはずかしかったです。次からはスライドのミスを直そうと思ういます。
・自分の班の発表はとても緊張しました。他の班の完成度がとても高くて見ていてとても楽しかったです。
・他の班はいろいろな工夫をしていて、例えばアニメーションを使ったり、大切な部分を強調していたり…。たくさんあってすごいなと思いました。どの班もその班しかないものがあってすばらしかったです。
・こういう事(プレゼン発表)ができて良かったです。楽しかったです。
・ガチガチになってしまいました。操作もミスしました。声もふるえました。次からはもっと練習したいです。
・どの班も構成がとても面白く、イラストも適度に入っていて、とても分かりやすかったです。自分達が発表するときは少し緊張しましたが、しっかりとできてよかったです。
・Keynoteについても学ぶ良い機会でした。
・みんなおいしそうなメニューで、オリジナリティがあり、発想がユニークで、次はどんなプレゼンだろうとわくわくした。
・専門家の目線で指摘していただき、よかった。
・全ての班が、その料理のアピールポイントなどが書けていて良かった。
・発表は得意ではないけれど、うまく発表できて良かった。
・自分の発表の時に言おうと思っていたことを忘れてしまった。
・みんなすごく上手かった。自分のチームは発表で失敗した部分も多かったが、編集には自信があった。
・練習で発表した時よりも、うまくいかなかったので残念です。
・どのグループも「さすが6年生!」と思う出来ばえでした。私は最初に発表したので、ドキドキしました。
(家庭科担当より)
このような発表の場で、提案献立の内容は例年と比べても非常によく考えられていて、深い学びにつながりました。また、子どもたちが自分たちの発表を聞いていただく相手を意識したことで、私の想像以上のプレゼンを短時間で仕上げました。
授業を進めながら、これから先、子どもたちに一番必要な力は何か、を改めて考えさせられました。